司法書士法人
さくら綜合法務事務所

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成年後見の事例
事例1 後見開始事例


事例の概要

1. 本人     男性(57歳),アルツハイマー病,入院中
2. 申立人    妻(53歳),パート店員
3. 申立ての動機 相続放棄
4. 成年後見人  申立人

5. 概要
本人は5年程前から物忘れがひどくなり,勤務先の直属の部下を見ても 誰かわからなくなるなど,次第に社会生活を送ることができなくなった。
日常生活においても,家族の判別がつかなくなり,その症状は重くなる一 方で回復の見込みはなく,2年前から入院している。
ある日,本人の弟が突然事故死し,本人が弟の財産を相続することになった。弟には負債しか残されておらず,困った本人の妻が相続放棄のために,後見開始の審判を申し立てた。
家庭裁判所の審理を経て,本人について後見が開始され,夫の財産管理や身上監護をこれまで事実上担ってきた妻が成年後見人に選任され,妻は相続放棄の手続をした。

 
・事例2 保佐開始事例


事例の概要

1. 本人      女性(73歳),中程度の認知症の症状,一人暮らし
2. 申立人     長男(46歳),会社員
3. 申立ての動機  不動産の売却
4. 保佐人     申立人

5. 概要
本人は1年前に夫を亡くしてから一人暮らしをしていた。以前から物忘れが見られたが,最近症状が進み,買物の際に一万円札を出したか五千円札を出したか,分からなくなることが多くなり,日常生活に支障が出てきたため,長男家族と同居することになった。隣県に住む長男は,本人が住んでいた自宅が老朽化しているため,この際自宅の土地,建物を売りたいと考えて,保佐開始の審判の申立てをし,併せて土地,建物を売却することについて代理権付与の審判の申立てをした。
家庭裁判所の審理を経て,本人について保佐が開始され,長男が保佐人に選任された。長男は,家庭裁判所から居住用不動産の処分についての許可の審判を受け,本人の自宅を売却する手続を進めた。

 
・事例3 補助開始事例


事案の概要

1. 本人      女性(80歳),軽度の認知症の症状,長男と二人暮らし
2. 申立人     長男(50歳),会社員
3. 申立ての動機  財産管理
4. 補助人     申立人

5. 概要
本人は,最近米を研がずに炊いてしまうなど,家事の失敗がみられるようになったが,申立人が日中仕事で留守の間に,訪問販売員から必要のない高額の呉服を何枚も購入してしまった。困った申立人が家庭裁判所に補助開始の審判の申立てをし,併せて本人が10万円以上の商品を購入することについて同意権付与の審判の申立てをした。
家庭裁判所の審理を経て,本人について補助が開始され,長男が補助人に選任されて同意権が与えられた。
その結果,本人が長男に断りなく10万円以上の商品を購入してしまった場合には,長男がその契約を取り消すことができるようになった。

 

・事例4 任意後見監督人選任事例


事案の概要

事案の概要

1. 本人      男性(75歳),脳梗塞による認知症の症状,長女家族と同居
2. 任意後見人   長女(44歳),主婦
3. 申立ての動機  不動産管理
4. 任意後見監督人 弁護士

5. 概要
本人は,長年にわたって自己の所有するアパートの管理をしていたが,平成12年4月6日に長女との間で判断能力が低下した場合に備えて,任意後見契約を結んだ。その数箇月後,本人は脳梗塞で倒れ,左半身が麻痺するとともに,認知症の症状が現れアパートを所有していることさえ忘れてしまったため,任意後見契約の相手方である長女が任意後見監督人選任の審判の申立てをした。
家庭裁判所の審理を経て,弁護士が任意後見監督人に選任された。
その結果,長女が任意後見人として,アパート管理を含む本人の財産管理,身上監護に関する事務を行い,これらの事務が適正に行われているかどうかを任意後見監督人が定期的に監督するようになった。


 

・事例5 親族以外の第三者を成年後見人に選任した事例


事案の概要

1. 本人       男性(48歳),重度の知的障害,実母と二人暮らし
2. 申立人     実母(76歳),無職
3. 申立ての動機  財産管理,身上監護
4. 成年後見人   社会福祉士

5. 概要
本人は,一人っ子で生来の重度の知的障害があり,長年実母と暮らしており,実母は本人の障害年金を事実上受領し,本人の世話をしていた。ところが,実母が脳卒中で倒れて半身不随となり回復する見込みがなくなったことから,本人を施設に入所させる必要が生じた。
そこで,本人の財産管理と身上監護に関する事務を第三者に委ねるために後見開始の審判を申し立てた。
家庭裁判所の審理を経て,本人について後見が開始された。そして,本人の財産と将来相続すべき財産はわずかであり,主たる後見事務は,本人が今後どのような施設で生活することが適切かといった身上監護の面にあることから,社会福祉士が成年後見人に選任された。

1. 本人      男性(44歳),統合失調症,入院中
2. 申立人     叔母(70歳),無職
3. 申立ての動機  不動産管理
4. 成年後見人   司法書士
成年後見監督人 社団法人成年後見センター・リーガルサポート

5. 概要
本人は20年前に統合失調症を発症し,15年前から入院しているが,徐々に知的能力が低下している。障害認定1級を受け障害年金から医療費を支出している。本人は母一人子一人であったが,母が半年前に死亡したため,親族は母方叔母がいるのみである。亡母が残した自宅やアパートを相続し,その管理を行う必要があるため,母方叔母は後見開始の審判の申立てを行った。
家庭裁判所の審理を経て,本人について後見が開始された。そして,母方叔母は,遠方に居住していることから成年後見人になることは困難であり,主たる後見事務は,不動産の登記手続とその管理であることから,司法書士を成年後見人に選任し,併せてリーガルサポートを成年後見監督人に選任した。


 

・事例6 複数の成年後見人を選任した事例


事案の概要

事案の概要

1. 本人      女性(85歳),重度の認知症の症状,入院中
2. 申立人     長男(62歳),無職 
3. 申立ての動機  財産管理
4. 成年後見人   申立人と本人の二女(55歳)

5. 概要
本人は夫を亡くした後,一人暮らしをしてきたが,約10年前から徐々に認知症の症状が現れ,3箇月前から入院している。最近では見舞いに訪れた申立人を亡夫と間違えるほど症状は重くなる一方である。本人の入院費用の支払いに充てるため,本人の預貯金を払い戻す必要があり,後見開始の審判が申し立てられた。
家庭裁判所の審理の結果,本人について後見が開始された。そして,近隣に住んでいる長男と二女が,本人が入院する前に共同して身の回りの世話を行っていたことから,長男と二女を成年後見人に選任し,特に事務分担を定めなかった。

1. 本人      男性(66歳),くも膜下出血による植物状態,入院中
2. 申立人     妻(65歳),無職
3. 申立ての動機  遺産分割協議
4. 成年後見人   申立人と弁護士

5. 概要
2年前に本人はくも膜下出血で倒れ意識が戻らない。妻は病弱ながら夫の治療費の支払いや身の回りのことを何とかこなしていた。しかし本人の父が亡くなり,遺産分割協議の必要が生じたため,後見開始の審判を申し立てた。
家庭裁判所の審理の結果,本人について後見が開始された。そして,妻は,子どもとも離れて暮らしており,親族にも頼れる者がいないため,遺産分割協議や夫の財産管理を一人で行うことに不安があったことから,妻と弁護士を成年後見人に選任し,妻が夫の身上監護に関する事務を担当し,弁護士が遺産分割協議や財産管理に関する事務を担当することになった。


 

・事例7 市町村長による申立て事例


事案の概要

1. 本人      男性(87歳),知的障害,特別養護老人ホーム入所中
2. 申立人     町長
3. 申立ての動機  介護保険契約の締結,預貯金の管理
4. 成年後見人   司法書士

5. 概要
本人には重度の知的障害があり,現在は特別養護老人ホームに入所している。本人は,長年障害年金を受け取ってきたことから多額の預貯金があり,その管理をする必要があるとともに,介護保険制度の施行にともない,特別養護老人ホームの入所手続を措置から契約へ変更する必要がある。本人には既に身寄りがなく,本人との契約締結が難しいことから,町長が知的障害者福祉法の規定に基づき,後見開始の審判の申立てをした。
家庭裁判所の審理の結果,本人について後見が開始され,司法書士が成年後見人に選任された。
その結果,成年後見人は介護保険契約を締結し,これに基づき,特別養護老人ホーム入所契約の他,各種介護サービスについて契約を締結し,本人は様々なサービスを受けられるようになった。


 

裁判所ホームページ 「成年後見関係事件事例」より。

 
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